あの日さよならも言えず見送った青春の一幕
あれから変わったことと言えば
携帯と化粧品が必需品になったことくらいで
君も好きだった人をなくして同じこと思うの?
もしもあのとき時が止まってくれていたならなんて
とりとめもないことを考えるよ

級友や先生の姿はもうおぼろげなのに
教室と君だけがやたら鮮明に浮かぶよ

私の去年を今君が生きている
そう考えれば少しは報われるかな
校門の桜 今年も咲いていますか?

9時を指す時計を見てあたしの居た日々思い出すんだ
疲れ果てたあたしが何とか
存在できていたのは紛れもない君のおかげだった
今はあの頃よりずっとまともに生きてはいるんだけど
君はもう時間の欠片一つ忘れてしまったかな
あたしにはかけがえのなかった日々

駅の階段を昇る度に君を思い出して
もう歩かない通学路さえ愛おしく思うよ

今年も明日が変わること無く巡る
だけど君といる世界はもう此処に無くて
君はいつもの道 今日も駆け抜けていくの?

君は最後の季節、あたしは最初の季節
生きていくよ 前を見て また走り出すよ